本当の「頭のよさ」ってなんだろう?勉強と人生に役立つ、一生使えるものの考え方

どうしてこの本を選んだか
概要
よく、「あの人は頭がいい」とか「自分は頭がよくないから」とか言いますよね。
その根拠はなんだろう?
きみは本当に頭がよくないんだろうか?
学校の授業さえきちんと受けていれば、「頭のよさ」は手に入るのだろうか?
いえ、それだけでは、いじめや不登校など、人生におとずれる多様な困難に打ち勝つ「タフな頭」を鍛えることはできません。
「頭がいい」というのは、脳の「状態」なのです。
頭のいい人、よくない人というように、分けられているわけじゃない。
みんな、頭のはたらきのいい状態と、そうでない状態がある。
その「はたらきのいい状態」を増やしていけば、だれもがどんどん頭がよくなります。
頭がいい状態なら、目の前の問題を解くのはたやすいことです(勉強でも人生でも)。
頭のよさは、生きていく力、現実を変えていく力なのです。
それでは、「頭のいい」状態を増やしていくには、どうしたらいいのでしょうか?
学校にはなんのために行くの?
受験にはどう臨んだらいいの?
本はどう読めばいいの?
周りの人とはどうつきあえばいい?
この本では、さまざまな身近なテーマから、一生使えるものの考え方を身につけて、頭のよさを磨いていく方法を伝授します。
感想
頭がいいね、そういう風に小学校や中学校から言われることが多く、今でもそのように言われることが多い。頭がいいとは一体具体的に何を指すのだろうか。頭がいいと言われるたびに、そのように思うことが多かった。中学校の頃から、頭がいいとは何なのかを考えることがよくあった。
一般的に頭がいいというのは、勉強の成績がいいことが主な理由だと思う。しかし、社会人になったら「明確な基準」というものがないため、なんとなく仕事ができる、なんとなく会話のレスポンスが早い、なんとなく考えている、そういった「なんとなくの雰囲気」で頭がいいと言われることが多くなったのではないだろうか。それでも、具体的に本当の意味で頭がいいとは何なのか、明確には分からず今に至る。
その中で、「頭がいい」というのは、言ってしまえば総合力だと考えていた。相手に対してどのような誠実さを持っているのか、それを総合力として頭がいいと表現できるのではないかと思っていた。しかし、その考えを言葉にする機会も、答え合わせをする機会も今まではなかった。
この本では、「本当の頭の良さってなんだろう?」という問題提起の中で、筆者が考える頭の良さについて具体的に書かれていた。筆者の藤氏は多くの人が知っている著名人であり、いわゆる「頭がいい」と言われる学歴を持つ人物だ。東大卒業という輝かしい学歴からも、その分類に当てはまることは明らかだ。
とはいえ、本当の意味で「頭がいい」という正しい定義は誰にも分からないのだろう。ただ、この本に書かれているのは、普段から「頭がいいとは一体何なのか」を考え抜いた筆者が提示する頭の良さの定義だった。それを自分の中で噛み砕き、自分が考えていた頭の良さと比較することで、より深く具体性を持った形に落とし込むことができた。
成績が良かったり、頭の回転が良かったりするという表面的な頭の良さではなく、本当の意味で「正しく頭が使えている」とはどういうことなのか。そういったことが記されていた本で、根本的なところを見直すきっかけになった、とても良い本だったと思う。
今後への活かし
頭がいい、悪いというのは表面的なものにすぎない。頭がいい、悪いに関係なく、何ができるのか、相手にとって自分が何を提供できるのかを考えて行動することこそが、本当の頭の良さだと思う。
著者の記述には、人生の先輩として「こういう一言をした方がいい」という具体的な考え方が示されていた。この本に書かれていた内容を意識して行動することで、より良い自分になれるのではないかと感じた。
Notes
- 「体の使い方がうまい人は頭がいい」 これは僕の持論です。
- 本当の知力 知性とは 知識のあることだけでありません。知(判断力)仁(誠意)勇(行動力)の3要素が揃っているかです。
- 社会に慣れるためには実際に日々小さな体験を色々積むしかないんです。「そういうことを言うと友達を怒らせてしまう」とか「こういうことをすると部活の先輩に睨まれる」とか、人とぶつかるのはどういうことが原因かということを経験の中で学んでいくことで、人との距離感が分かってきます。小学校中学高校と十二年にわたって毎日毎日、そういう小さな体験を積み上げていったらすごい経験値になります。
- 「自分が疲れずにやれるのはどういう方法だろう?」と考えてみましょう。
- ゲーテのことを言葉を知りたいと思ったら『パーマンのゲーテとの対話』という本があります。レッカーマンという青年が晩年のゲーテと接した約9年間の会話をつづったもの。ゲーテは生きていくためのヒントになることを若者にわかりやすいように語ってくれています。
- 「頭の良さ」とは人間を幸せにするために生かされるべきものだと僕は思います。
買ってねー
おすすめ度:⭐️⭐️⭐️⭐️☆