いい男の条件―肩書きでも、年収でも、外見でもない

どうしてこの本を選んだか
「いい男」とは具体的にどういったものなのかを知りたかったから。
「いい男」と検索すると、大体怪しげなモテ本が出てくるが、この本は銀座の有名クラブのママが書いた本だった。
多くの太い人脈を持つ彼女であれば、いろんな人を見てきたはずで、その辺の安いモテ本なんかよりもずっと参考になると思ったから選んだ。
概要
感想
銀座で高級クラブ、特に会員制クラブを開くだけあって、著者はおそらくいろんな男、いろんな人と出会いを重ねてきたのだろう。
自分のしゃべりだけで相手を満足させ、自分のしゃべりを商品にして商売をするという職業の特徴上、ホストやキャバクラ、バー、スナックといった商売は究極の接客業だと感じた。
特に銀座の会員制クラブともなれば、来客するお客さんはどうしようもない人ではなく、ある程度以上の経歴を持ち、成功を収めた顧客が多いのだろうと思う。
本書には、そうした背景を感じさせる節が随所に見られる。著者自身も多くの人の人生を見て、多くの相談に乗ってきたことがうかがえる。
いわゆる自己啓発の観点とは異なり、いろんな人の人生を見て「こういう特徴がある」と客観的に捉えている点が興味深い。
成功に向けての「いい男」、ひいては「いい人」の特徴を、別の視点から垣間見ることができた。
今まで読んできた自己啓発系の本とは一線を画す内容であり、とても面白かった。
今後への活かし
この本は、具体的な姿勢や方法といったHow toというよりも、どちらかというとマインド寄りの内容だった。
マインドというのは変えるのが難しい部分なので、少しずつ意識して、習慣を変えていくことが必要だと感じた。
文章としてはすんなり読めるが、内容は濃いものが書かれていたので、もう一度読み返してみようと思った。
Notes
いい男は、何かを誰かにこぼすこともせずにすべてを飲み込んでいく強さが人気の秘訣だと。
できる男は、ダメな男だって気づかれないように自分でこっそり心のメンテナンスをすることがうまいだけなのです。働くということは、働かせていただく場所があるというとてもありがたいことなのです。
働きたくても働けない人がたくさんいる時代なのですから。仕事にも人生にも自信に満ちている男は素敵です。
そうした男性はさりげなさを持っています。相手を思いやる気持ち、相手が男性でも女性でも変わらない姿勢に女を惚れるのです。
本当はリーダーシップを取りながら、それを謙虚に目上を立てるタイプが多いのです。いい人と出会い、自分を魅力的に見せ、絶対に諦めないことが価値のあるいい男の成功の哲学なのです。
この男は、やがて二十代の終わりに夜の水商売をやめます。
そして、飲食ビジネスで大成功を収めますが、原点は最初から大金を取りに行こうとせずにお金をつかむルートから作っていったのです。
買ってねー
おすすめ度:⭐️⭐️⭐️☆☆