作曲家・人と作品シリーズ ショパン

どうしてこの本を選んだか
ショパンの曲を演奏するにあたって、ショパンはどのような人生を歩んできたか、どういう思いで、この曲を書いたのかといった背景を知りたかったから。
概要
新しい世代の研究者によるショパン伝
感想
歴史の名を残しいまだに根強い人気を残すショパン。
その伝記を読んで思ったことは偉大な作曲家で後世に名を残した人物であっても、その私生活はあまり順風満帆というわけにはいかず、挫折と苦しみが多くあったことは分かった。
ショパンの美しい旋律の中に、彼自身が持つ悩みが多く垣間見れらるという点が興味深い。
偉大な人物であるショパンであっても晩年は孤独を抱えて寂しさの中に死んでいったようだ。
地位や名声があったとしてもその最期幸せなものとは限らない。
意外な一面があったこと、表面上の煌びやかさとは裏腹に実に人間的な面を知ることができた。
今後への活かし
偉大な作曲家の人生を伝記通して読み解くことはその作曲家どのような思いで曲を書いたのかというのが垣間見れるのでとても興味深い。
今後もいろいろな作曲家の伝記を読むことでその作曲家に対する理解を深めるとともに、どういった思いを持ってこの曲を書いたのかというところを踏まえながら演奏ができたらピアノ演奏をもっと楽しめることだろう。
Notes
- 出版は最初の作品ト短調のポロネーズを作曲した。これはフリデリック・スカルベクの援助で1817年自費出版され、批評雑誌で取り上げられた。ポーランド民族音楽の作曲家は弱冠七歳でいながら常に真の天才だと絶賛された。
- ショパンは生徒たちに練習しすぎないようにいつも言っていた。練習時間を早くしすぎないで気分転換を間にはさむようにとも言った。良い本を手にすること、彫刻、絵画など素晴らしい芸術作品を鑑賞すること。散歩もいいでしょう。一日に練習は3時間で十分、指の訓練練習曲、レパートリーとなる曲も練習すべてで3時間でいいのですよと生徒たちに言っていた。ショパンは生徒にとって必要なのは集中力と想像力で一番大切なのは聞くこと。耳を傾けることで、それが筋肉の真の動きとリラックスを生むと考えていた。
- ショパンの演奏を聴いた人の多くが感想として持ったのが、彼の演奏はとても音が小さいということだった。大きな音が出ないピアノを使っていたのではなくて、ショパンは囁くようにピアノを語らせるのが好みだった。
- 作品10の12の練習曲俗称<革命>はあのころ作られたといわれているが、確かにショパンのアルバムに残る言葉はこの練習曲が激しく狂おしいほどのうねりの言葉とあまりに重なる。故郷への強い思いをみんなも奥に深くしまい込んで。ショパンは9月末、秋深くなる気配のパリに到着した。
- 愛、友情、女性たちからの支持にショパンはいつも囲まれていた。ワルシャワ時代は母と姉妹たちからのそれが亡くなってからパリで出会った人々からのものだった。
- 晩年のショパンの数少ない年として残ることを許されたのはシャルロルッテとさらにその娘マチルドだった。
- サンドとショパンはもう恋人というよりはよりも過保護な母と庇護される息子といった様子になっていた。
- グジマワはレオへの手紙で「ジョルジュサンドと出会うという運の悪さがなかったら、もっと長生きできただろう」と大切なショパンを失った悔しさをぶつけた。
買ってねー
おすすめ度:⭐️⭐️⭐️☆☆