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コーチングの神様が教える 「できる人」の法則

どうしてこの本を選んだか

どこかの本やユーチューバーの紹介でこの本が取り上げられていたような気がする。コーチングというのは、自分の中で気になっているキーワードの一つだったため、これがきっかけになったと思う。また、コーチングが具体的にどういったものなのかを知りたいと思い、購入した気がする。

概要

時給25万ドルを超えるトップ・エグゼクティブコーチ、マーシャル・ゴールドスミスが著した2007年刊行の世界的ベストセラーが、待望の文庫化を果たした。本書は、GE、グーグル、ゴールドマンサックスなど、名だたる企業の経営者たちを指導してきた著者が、人間関係を劇的に好転させる「20の悪い癖」を発見し、改善するためのテクニックを解説している。

米アマゾンの「リーダーシップ本と成功本のトップ100リスト」に、著者の2冊がランクインするなど、唯一無二の地位を築いているマーシャル・ゴールドスミス。その経験を凝縮した本書では、悪癖の克服、部下の育成、自身の能力の最大化といったテーマをステップごとに分かりやすく解説。コーチング体験を基にした具体的なアプローチが示されており、読者が自身の問題点を把握しながら学ぶことができる内容となっている。

感想

年齢を重ねるにつれて、上からアドバイスをもらえる機会は減っていく。それと同時に発言力やスキルが高まり、後輩ができたり、支持する立場の人間が増えたりすることで、どうしても命令口調になりがちだ。自分としては気づかないうちに態度が大きくなったり、相手への配慮が足りなかったり、横柄な態度になっているのではないかと強く感じている。

部下に「思ったことを言ってほしい」と言ったところで、部下が本当に思ったことを率直に伝えることはまずないだろう。また、上に対してアドバイスをする機会が少なくなった以上、自分自身が大丈夫かどうか振り返る時間を持つことが必要だと常日頃から考えていた。コーチングに興味を持ったのも、この本を手に取ったのも、自分自身をどうやって顧みることができるか、そのきっかけが欲しかったからだ。

この本に書かれていることは、経験豊富な著者がコーチングの実例を基に、具体的なコーチングの方法を示している。本書に登場するコーチングを受ける人々は、それを受けられるだけの財力と社会的地位を持っている。その人たちに共通する点や、自己を顧みることができなくなった人々の特徴が具体例とともにピックアップされ、改善へのアドバイスが示されているのがとても良かった。

本書を読むことで、書かれている問いかけに対して「自分は果たして達成できているだろうか」とセルフチェックすることができた。総じて、自分が相手にどう思われているのか、間違った方向に進んでいないかと疑問を持つ人には、とても良い本だと感じた。

今後への活かし

この本の引用として挙げた内容の中に、自分がどうしてもやってしまいがちな良くない部分がいくつか見られた。特に、アドバイスを求められたときについ反論してしまうことや、相手が求めていないのにアドバイスをしてしまうこと。「でも」「いや」「しかし」といった否定文で話を始めてしまうことなど、日常生活を振り返ると自分もつい使ってしまっている部分があるのではないかと思う。

こうした点を少しずつでも変えていけば、もっと良い成果を得られ、より良い人間関係を築くことができるだろうと感じた。まだまだ改善の余地があるので、これから意識して取り組んでいきたい。

Notes

  • 自分の行動が他人の目にどう映っているのかを彼ら自身では全く理解していない点にある。彼らにとって重要な人ーー教師、同僚、部下、顧客らーーがどう見ているのか分かっていない。
  • これが何かの行動を止めることのおかしな点だ。注目をまったく集めない。それでいて、私たちがすることのすべてを足し合わせても追いつかないほど重要なものとなりうる。
  • 文章を「いや」「しかし」「でも」あるいはそれに類似した言葉で始めると、たとえどんなに親しげな口調であっても、相手の感情を配慮しているところを見せて、気の利いたフレーズを使い表現を和らげようとしても、相手に対するメッセージは「あなたは間違っている」になってしまう。
  • こうした行動を止めるのはそう難しいことではない。三段階の練習をすればいい。
    • a、口を開く前に、これから言おうとすることは言うだけの価値があるかと自問自答する。
    • b、その価値はないと結論づける。
    • c、「ありがとう」と言う。
  • 私が自分で「お前にはできない」と言い聞かせていただけだった。その時そう言い続けている間は、それが真実になると分かった。
  • 次回、誰かがアドバイスをくれたり、運転などの重要なことで「あなたのために」何か注意してくれたら、八つ当たりをしてはならない。一言も言わないこと。何を言おうか考えないこと。「ありがとう」という言葉以外には。
  • 誰かが私にアドバイスを求め、私がそれに応じて何かを言うと、私のアドバイスの質について好ましからぬ意見を言う。その度に私はこのエレベーターでの出来事を思い出す。「信じられない」という弁護士の言葉が私の耳に鳴り響き、私も同じことを言う。「私の意見を尋ねておいて私と論争しようとするのだから」。
  • あなた自身に対するフィードバックを頼む時にうまくいくのはひとつの質問だけ。たったひとつ。「どうすれば私はもっと良くなれるだろう」という聞き方だけだ。言い方を変えるのは構わない。
  • その人にこうなりたいと思っていることを達成するのに、これから先役立ちそうな二つの提案をしてもらう。

買ってねー

おすすめ度:⭐️⭐️⭐️⭐️☆

コーチングの神様が教える 「できる人」の法則